趣味(主にカメラ)の掃除用品

■ブロアー/ブラシ
 精密機器の掃除は、まずブロアーとブラシでホコリを落としてから。ゴミが付いたまま拭くと傷つけることになる。特にレンズは要注意。ブロアーを使ったあとでも、ごしごしやるのはマズい。ブロアーはシリコン製が劣化が少なくて使いやすい。
 カメラ内部にエアダスターは使っちゃいけない。縦走りシャッター幕や、MFカメラの露出計の針など、弱い部品を壊す可能性がある。
 
■中性洗剤
 汚れの種類を問わなくて、モノを痛めない頼りになるヤツ。俺はメガネを食器用洗剤でジャブジャブ洗ってる。でも、カメラや家電品はすすぎ洗いができないから、拭き残しがやっかい。フジ、コダックの液体レンズクリーナーも使いにくい。
 
■無水エタノール(アルコール)
 薬局で買える。技術者はレンズ清掃にエタノールとエーテルの混合液を使うそうだ。混合比は基本1:1で、季節によって比率を変えて揮発性を調整するとか。けどエーテルは危ない。メーカーでももう使ってないという話もある。だからエタノールだけ使う。
 拭き取りにはレンズクリーニングペーパーとして売られてるものを使う。真ん中から外側へ円を描くように拭く。
 あたしゃエタノールを常備してて、何にでも使ってる。油汚れがよく落ちるし、拭き残しが気にならず、すぐ乾いて便利。ただし汚れによっては、他の洗剤ではすぐ落ちるのにエタノールじゃ全然落ちないこともある。
 アクリルにクラックを発生させる可能性があるらしい。家電の素材は耐食性を考慮してるはずだが使わない方が無難。あと、フローリングなど木の塗装を白く変色させることがある(アクリル塗装?)。細かい傷が入った古いプラスチックが白っぽくなったこともある。ゴム類には使わない方がいいようだ。
 
オリンパスHYPER CLEAN 3310
 (俺がオリンパスびいきだからってわけじゃなく)評判のいいカメラクリーナー。本来産業用で、3種類ある内、3310だけ民生用にも売られている。オリンパスからはエアゾルで、堀内カラーからは液体で出てる。使うとピカピカになって気持ちいい。
 レンズがピカピカになるのは光学的に影響がありそうで、逆に気持ち悪い。産業用だから問題ないはずなのだが、エタノールでは落ちないときだけ使っている。
 成分はシリコン系溶剤とエチルアルコール。やっぱりアクリルには使わない方が無難と思われる。
 
ツムラ・キッチンアクアショット
 アルカリ電解水。この手のものは結構前からあったが、小瓶で売られていることが多く、容量の多いものは入手しにくかった。そこいらで買えるようになってありがたし。もっと安ければなおありがたし。直接吹き付けるのが基本なのだが、家電品に使う場合は布に吹き付けてから拭くことになる。これだと洗浄力が落ちる気がする。
 注意書きにあるように、レンズ、ディスプレイのコーティングを冒す可能性がある。カメラに使う場合、レンズに付けないよう注意がいる。
 にもかかわらず同種のものが、レンズにも使えるカメラクリーナーとして売っていた。用品メーカーは使えそうなものを適当にカメラ用品として売ってることがあるんで油断ならない。神秘の水と謳う、やけに高価なのもあった。
 カメラには使いにくいが、ペット用品の清掃・殺菌には便利。ペットに洗剤はマズいし、エタノールよりラフに使える。
※追記:生産中止になったようだが水の激落ちくんなど類似商品が出ている。
 
■息
 レンズに息を吹きかけるとカビの原因になるっていう人がいるけどホントかなあ。湿気ったって数秒で蒸発する程度だし、鏡胴内部まで強力に吹き込むわけじゃなし。唾液の成分が問題だとしても、唾を塗りたくるわけじゃない。もともとごく少量な上に、蒸気に近いものだから、水以外の成分なんてほとんどないと思うんだが。そもそも唾液の成分はレンズに生えるカビの栄養になるんだろうか?
 息のメリットはもの凄く少量の水分を、均一に吹き付けられること。汚れや拭き残しが見やすくなること。
 レンズの掃除は難しく、掃除してるつもりでかえって痛めてしまったりする場合もある。ブロアーとブラシだけでダメなら、マイクロファーバークロスでから拭き。から拭きで落ちないなら息を吹きかけてからマイクロファーバークロス、が安全で効果的に思うんだが。
 それでもダメならエタノール。まだダメならレンズクリーナー。
 やめとけ、って言う人がいるからお勧めはしませんが。
 
■マイクロファーバークロス
 トレシー、ミクロディア、ミクロスターとか、極細の繊維が汚れを掻き落とすもの。ベリーマXなど、より細かい凹凸を持つものが効果的と思われる。
 かつてカメラの清掃と言えばシリコンクロス、その前はセーム皮だったけど、もはやどちらも用なし。俺は経験ないけど、シリコンクロスはプラボディーを傷つけるという人もいる。
 
■ティッシュ
 ティッシュはダメっすね。感触が柔らかいだけで繊維は結構堅い。エアガンとかごしごしやると細かい傷が付いて艶消しになる。ホコリもいっぱい出るし。普段なんかっつーとティッシュ使うから、つい手が伸びがちだけど、機械モノの掃除のときは存在を忘れるよう努めてる。
 
■保護カバー・フィルター
 汚さないのが一番なのだが、カバーの類はビンボ臭いしデザインを崩すから、俺は基本的に付けない。背面液晶やスマホの保護フィルムなども意味がないと思う。短期に売り払って新機種に乗り換えるとかじゃなければ、そんなに神経質にならなくていいんじゃないか。
 レンズの場合、(広角を除くと)フードを付けていれば、そうそう致命的なことにはならない。
 それに保護フィルターを付けると、撮像面に平行で、まるっきり平面の反射面を、表裏2面増やすことになり、光学的によろしくない。極端に言えば、保護フィルターを付けるのは、常に少し汚れた状態で使い続けるようななものだ。レンズ本来の性能を引き出したいなら付けるべきではない。PLなどのフィルターを使う場合も不便だし、プロはほとんど保護フィルターなんて使ってないだろう。
 とは言え、フィルターを付けたのと付けてないのとで撮り比べても、判別できないことが多いかもしれない。なら、高価なレンズを守るために付けた方がいいというのも理解できる。付ける場合は、ちゃんとしたコーティングがなされているものを買う必要がある(つまり高くつく)。昔はスカイライトかL39が保護フィルターとして一般的だったが、最近は発色に影響しない保護専用のものを使うのが普通。

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