みんなのうた

■立ち読みした週刊アスキーに、コーネリアスのヤン富田ミックスがiTMSで限定販売とか書いてあった。あった。買った。iTMSで特に宣伝されてないし、検索しても盛り上がってる様子はないが、ほんとに限定なのかな。どっちでもいいんだけど。
 
■中古で『コマソン黄金時代 懐かしのTV-CM大全集(1962〜1973)』ってCD買った。『見えすぎちゃって困るのオ〜』が入ってる。植木等の「なんであるアイデアル」とか巨泉の「はっぱふみふみ」とかセリフだし。コマソンじゃないし。5秒とかだし。
 今も売ってるのかアマゾンで検索したら、中古が1万円とかだった。これ。俺は1200円で買ったよ。アマゾンの中古は強気なのが多いから、これが相場かどうかは知らんが。
 
■ボサノバは同じ曲をいろんな人がやってる(この時代はほかのジャンルもそうだけど。スタンダード・ナンバーがある)。作曲家は先生で、歌手はスターで、今の「アーチスト」よりも一般人との格の差は大きかったんじゃないかと思うが、名曲は共有財産みたいな感じもあるように思う。サンバは共同体の音楽みたいだし、最近のMPBでも古い曲のカバーがあったりする。みんなで楽しむ分には、必ずしも新曲でなくていい。
 一方、今は、っていうか俺が自分が楽器できなくて、歌も音痴だからそう思うだけかもしれんが、身近に音楽がない感じがする。古い映画見ると、意外なとこで意外なかたちで歌が出てくる。意外に思うのは、みんながいる場で歌うことがなくなってるから。
 今は「音楽=CDを出すか買うか」みたいな。「みんなのうた」じゃなくて「俺の歌」。俺の主張を聞け、俺の世界を知れ、みたいな。それか逆にマーケティングもりもりみたいな。カラオケとクラブはあるけど、フィジカルな発散の意味が強い気がする。軍歌とか闘争歌とかとはだいぶ違う。そこいらで踊る習慣もない。かろうじて盆踊りとか祭があるくらい。こんなふうに想像上の昔を今よりいいものとして対置するのは、ありがちでヤバいけども。
 ブラジル音楽に首突っ込んじゃったから、どうせなら「ちょっと詳しい」くらいまで行こうと思って、さらにCD買ったり本読んだりしてるんだけども、ポルトガル語がわからないのが大きな壁で。英語だってわからんが、そこそこ聞き慣れてはいる。ポル語は曲名の意味がわからん以前に読めない。発音できない。仮に多少わかるようになったところで、ブラジルの歌はよその共同体の歌であって、俺らの歌じゃない。
 で、俺らの歌ってなんかあるかと考えると、アニソンとかしかないんじゃないか。好きな曲ならいくつも挙げられるが、好きな歌となると、細野さんのファーストと一時期のムーンライダーズくらいしか浮かばない。ものごころ付いた頃には歌謡曲も微妙なことになってたし。とか思って、CM集もわりと真面目に買ったんだけども……。
 そんなこんなで大工哲弘はやっぱいいなと思ったりした。

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