カメのきた道

カメのきた道―甲羅に秘められた2億年の生命進化 (NHKブックス)平山 廉『カメのきた道―甲羅に秘められた2億年の生命進化』読んだ。主に化石の話。一般向けとは言え、構造の話とかはややこしい。

<略>体重が同じ場合、哺乳類は恐竜もふくめた爬虫類の一〇倍以上の大きさの脳を持つと結論できる。
<略>
 恒温動物は変温動物に比べるとはるかに多量(体重が同じなら一〇倍以上)の食物を摂取する必要があり、したがって爬虫類よりはるかに多くの外的情報を脳に入力・処理せねばならない。より多くの食物を摂取せねばならない恒温動物が、変温動物より多くの学習能力、したがってより大きくて複雑な脳をもつのは、むしろ当然のことである。また哺乳類の高度に組織化された脳は、安定した高い体温という環境(恒温性)がないと正常に機能しない仕組みにもなっている。私たちが、風邪などを引いて、ごくわずかの体温変化でたちまち体調を崩すことから実感できるように、恒温動物にとって恒温性を維持することは生存に不可欠な条件である。<略>
 変温動物の脳が恒温動物に比べると小さく、学習能力も低いのは事実であるが、これは生きるのに必要なエネルギー、そして知能を「節約」していると言い換えることもできる。<略>カメは一度食いだめをすれば、1ヶ月程度の絶食はごく当たり前のようにやり過ごせるが、ほとんどの哺乳類は毎日のように食事をしないと健康に生きることができない。<略>
<略>
 人間など高等な霊長類の脳は、哺乳類の中でもとりわけ大きいが、これは彼らが群れをつくり、高度に組織化された社会生活を営むことを反映している。群れの中には些細な個体差を反映した厳密な順位や序列があり、それぞれのメンバーは自分や相手の地位、力関係をいちいちわきまえたうえで行動せねばならない。さもなければ群れから放り出されてしまいかねない。極論するなら、相手の顔色をうかがったり、「空気を読む」ためにこそ霊長類の学習能力は発達してきたと言うことになる。その終着点が言語をもつようになった現代人なのだが、まさにカメとは対極の位置にある。

 この辺は文系受けする。あとオサガメの話はおもろかった。
 リクガメは日本じゃ南の方にしかいないから、身近な感じがしないせいか、生き物としてあんまりいい設計じゃない印象があったが、人間さえいなきゃうまくやっていけるらしい。

カメのきた道” への2件のコメント

  1. 実家のカメオは35年、ウチに居るけど
    何を考えているのかなぁ?
    動きはノロいけど、実家の一階の間取り(狭い)は
    完全に把握してるし、家族が居間や台所に移動すると
    付いて来ます。
    ウチのカメオだけじゃなくて、カメ全般が賢いんだね。

  2. ウチのカメは水槽内の配置すら理解してないよ。
    空間の把握は優れてるけど、覚えるのに時間がかかるらしいね。
    ウチはまだ4年だからなあ。

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