キングオージャーに対する批判のかたち

 キングオージャーがめちゃめちゃにおもしろいんだけど、ツイッターのトレンドでわりかし評判悪いのを知った。もちろん絶賛してる人もいる。異色作なので賛否がわかれるのはしょうがないかもしれない。そんで批判するのは自由なんだけども、けなす口調に、客観的理由で反論できないようにする、我らの正しさを主張する、みたいのが目についてヤだなあと思った。
 例えばロボ戦が少ないのでロボットのオモチャ買った子供ががっかりしてるとか。ホントかどうか知らないが、そういう子供もいるかもしれん。ならばその親だけがそれを語ればいい。子供も一様ではないんだから。
 戦隊もののロボ戦はオモチャを売るために取って付けたような感じで、敵が巨大化するから巨大ロボで対処するってだけで、最近そうでもなくなってきたが見てもあまりおもしろくなかった。でもキングオージャーではロボの位置付けが変わり、力であり、ロボを使える能力が重要な意味を持った。だから登場場面が少なくても、キングオージャーのロボは存在感が強い。大人の俺が見た感想はこうだ。
 オモチャが売れる作品がいい作品なんて見方、株主でない限りする必要がない。スーパー戦隊は子供のものだから、子供が支持できるものでなければならないという「客観的」意見も取りあえず大人の視聴者には関係ない。大人は大人の意見を語ればいい。ロボットアニメは子供のもの、を逸脱したのがガンダムで、現に当時オモチャが売れず放映回数も減らされたわけだが、その後の評価は知ってのとおりだ。
 キングオージャーはガンダムと違って、ちゃんと子供を相手にしている。だからといって今までのパターンから逸脱しちゃいけないってことはない。ウルトラセブンだって複雑なテーマを扱っていた。子供なりになにかを感じ、成長しても心に残る作品だった。子供をなめてはいけない。
 スーパー戦隊はシリーズでやってるものだから今期異色でも、そういう作品もある、で済むと思う。
 シナリオがふらついているという批判もあるようだが、俺はむしろしっかり練られていると感心している。登場人物のキャラが若干変わるくらいは、ライダー見てたら普通のことだ。
 嫌いだ、デキが悪いという人も当然いるだろう。それは全然かまわない。俺と趣味が違い、俺には見えない部分を見ているのだろう。ただ、嫌うのが正しい態度だという語り口がイヤなのだ(皆じゃないが)。要はいろんな作品があっていいし、いろんな意見があるということだ。
 とにかくあと2回。期待していきたい。

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