いろいろ試した3ヵ月目('04/01/21)
■飼育状況
甲長42ミリ、体重19グラム。3ミリと6グラム増加。見た目にがっしりしてきた。
癖になったのか、水槽から出すたび匂いを出す。初めて嗅いだときほど臭くはなく、匂いも違う。分泌量によって匂いの感じ方が変わるようだ。
全く上陸しなくなったので、水を増やして陸場を埋めてしまおうかと思っていたら、最近また上陸するようになった。これまでと違い、バスキングしているような感じがする。
■エサの好き嫌い
レプトミンだけでは飽きるかと思い、他の配合飼料も買ってみたが食べなかった。これまで与えたエサは以下のとおり。○×はあくまでウチのカメの好みで、栄養面の評価ではない。嗜好性も慣れと個体差で違うだろう。ピンセットで目の前に差し出せば、なんでも一度は食いつくのだが、嫌いだと飲み込まず、次からは匂いで判別して口に入れない。
1日にレプトミン標準サイズを6個、ガマルスを2匹前後食べていて、他のエサを与える日はレプトミンの量を減らしている。警戒しているときや変に興奮しているときは、レプトミンを2〜3個食べると、あとは食いつくのに飲み込まなくなる。鶏肉と刺身はいつでも良く食べる。
カメのエサ | ||
---|---|---|
テトラ レプトミン |
○ |
配合飼料の定番。最も浮上性が高い。目の細かいスポンジ状で食べやすそう。反面、細かいクズが溶けるように散る。カメを購入したショップが使っていたので、飼育初日から食べている。 |
キョーリン ひかりクレスト・タートル |
× |
成分の異なる3種の粒をミックス。ビール酵母や消化酵素も入っている。最も固く、ふやかさずに与えると「パキッ」と音がする。崩れにくく、やや沈みやすい。賞味期限が記載されているのが良い。ウチのカメは食べない。 |
セラ ラフィP |
× |
目の粗いスポンジ状でスナック菓子のような独特の質感。標準サイズのレプトミンより少し大きく、小さく割ろうとすると不定形に崩れるため、子ガメには少々与えにくい。成分表示は詳しいが、原材料の記載がない。ウチのカメは食べない。 |
ズーメッド アクアティック・タートル・フード 子ガメ用ミクロペレット |
× |
低蛋白をウリにしているが他より若干高蛋白で、脂肪分も15%と多い。魚油で匂い付けしているせいか、かすかに粘度があり、細かいクズは出にくいが、まとまりなく崩れる。最も沈みやすい。原材料の記載が詳しいのは良い。ウチのカメは匂いを嗅いで、顔をそむける。臭いらしい。 |
テトラ ガマルス |
○ |
淡水産ヨコエビ(ガマルス)を乾燥させたもの。はじめはあまり食べなかったが、今はよく食べる。 |
キョーリン クリーン赤虫 |
△ |
ビタミンを強化した冷凍アカムシ。約90%が水分。アカムシに限らず生エサは水分が多く、見た目の量のわりに栄養価が低くなる。ひと口ずつ確認しながらついばむ独特の食べ方をする。がっついた様子は見せない。あまり好きではないようだ。 |
人間のエサ | ||
魚介類 | ◎ |
いろいろ与えたがどれもよく食べる。一般に海の魚は脂肪分が多く、与えすぎには注意が必要。アジなどの青魚は消化が悪いようだ。川魚に含まれるビタミンB1破壊酵素、チアミナーゼ(サイアミナーゼ)が問題視されることがあるが、淡水魚だけに含まれているのではない。海水魚・淡水魚・貝類・甲殻類など魚介類全般の、生の内臓に含まれている。鮮度が落ちると増えるらしく、冷凍ものに多いという説が本当ならこれが理由だろう。問題になるのは冷凍のワカサギやエビなどを主食とする場合であって、配合飼料主体ならそれほど神経質にならなくていいと思われる。 |
鶏肉 | ◎ |
魚同様よく食べる。茹でて与えている。ササミ、砂肝、皮なしの胸肉は低脂肪。レバーは栄養豊富だが、細かく散らばって水を汚しやすい。 |
豚肉 | ◎ |
赤身のみ。茹でて与えているが、熱を加えると固くなり、少し食べにくそう。レバーについては鶏肉同様。 |
煮干し | ○ |
出し殻でも塩気が残っているし、散らかりやすいのであまり与えていない。レプトミンより若干うまいらしいが、刺身や肉ほどではないらしい。 |
■留守中のエサ
熱帯魚屋で、小さなスネール(巻き貝)が付いた水草を見つけ、年末・年始の帰省の際に非常食として水槽に入れてみた。スネールはレッドラムズホーン、水草はドワーフ・アナカリス。
スネールは口の中でばりばり砕いて食った。殻は吐き出すのかと思ったら、口からこぼれたかけらまで拾って食べる。帰宅するまでにきれいに食べ尽くしていた。養殖するのも良さそうだが、寄生虫が心配。
水草はたまに囓る程度。隠れ場所にもなり、水槽に変化が付くのでその後も入れたままにしている。ただ浮かしているだけでは見た目がイマイチで、観察しにくくなるのが欠点。
その後フードタイマーを買った。ヘーゲンのニュートラマティック2X。熱帯魚のフレークフード用のため、そのままではレプトミンに使えなかったが、エサ量を調整する仕切り板に半円形の切り欠きを作ると一応なんとかなった。プラスチック製のクランプが付いていて、水槽への取り付けが簡単確実なので選んだのだが、もっとカメ向きの製品が他にあったのかもしれない。
普段はカメの目の前にエサを置いて、ひとつずつ食べるのを確認している。フードタイマーで放り込んだだけでは、うまくエサを見つけられないのではと心配したが、結構きれいに食べていた。
■アンモニアチェック
カメは観賞魚より水を汚すという。実際どの程度汚れるのか、ニッソーのアンモニア試薬で調べてみた。
- 0:理想的
- 0.25:長期間このままでは危険
- 1.5:危険
- 5.0:ほとんどの魚が死ぬ
となっている。カメはエラ呼吸しているわけではないので、魚より汚れに強いだろう。
2日目で0.25を超えることがあるが、5日経っても1.5までは行かなかった。フィルターの濾材を新品に替えたり、アンモニアを吸着するゼオライトを入れたりもしたが、大きな変化は出なかった。結局のところ現在の環境では2〜3日に1度、最低でも週1回の水替えが必要という、当たり前の結果になった。
*追記:アンモニア試薬はテトラ製がお勧め。詳しくは20ヵ月目の試薬の項を。