FOVEONコンパクト

シグマ、FOVEONセンサー搭載コンパクト「DP-1」
 とうとうデジタルの高級コンパクトが来た。フィルムカメラの場合レンズが画質を決めるんで、コンパクトカメラでもいいレンズを搭載すれば写りのいいものができた。けど、デジタルの場合、レンズ以外にセンサーという重要なファクターがある。GRデジタルなんかはレンズで頑張ってもCCDが小っこくて「一眼レフ並み」とはいかなかった。DP-1は一眼と同じ大型センサー。レンズも当然相応のものだろう。機能はともかく、写りに関しては一眼と同等になるはずだ。
 28ミリじゃイヤだから、できれば40ミリ、ムリなら35ミリのバージョンが欲しい。レンズが暗いけど、このセンサーサイズで小さくするにはしょうがないんだろうな。個人的にはもうちょっとデカくてもいいんだが。光学ファインダーが付いてないのもしょうがないとして、アクセサリーシューに載っけられるようにしてほしかった。
 他社も続いてほしいな。
 
コダックのネガフィルム、ポートラがリニューアル

より微粒子になっていることに加え、スキャナー用に特別に設計された乳剤をオーバーコートしていることによって、光学出力でもデジタル出力でも再現性に優れています。

 フィルムもデジタル対応。
 
週刊スタパトロニクスmobile:もう1枚、液晶ディスプレイが欲しい
 実売16万のNEC MultiSync LCD2190UXiが、実売35万のナナオColorEdge CG210よりイイ感じらしい。
日本サムスン、実売16万円前後のAdobe RGB対応液晶ディスプレイ
 これも気になってる。どっちみち最近モニタ買ったとこだから買えないんだけど。

Neat Image

0609_neet.jpg■写真はイメージです。Neat Image試してみた。デジカメのノイズを消すソフト(マック用はフォトショッププラグインのみ)で、デジタル画像ならなんでも使える。COOLSCAN V用のプロファイルも一応あった。
 ノイズ消すのはフォトショップに付いてる“ノイズを低減”でもできるんだけど、ニートイメージの方が若干ディティールの損失が少ない感じで、若干速い。
 シャープフィルターが優秀で、ノイズ消しより魅力を感じた。フォトショップだと輪郭を描く感じになるけど、ニートイメージは不自然さがない。フレアっぽさが収まって、輪郭が引き締まる。かなりイイ感じ。
 デモ版はタダで使えるけど、1024×1024までしか補正できないとか制限がある。ゆうべ酔った勢いもあってPro版を買ってしまった。購入手続きでエラーが出て「ちょっと確認してからメールするんで待っててね」的なことを言われたけど、すぐ登録完了のメールが来た。
 基本的な使い方はこんなんで、ノイズが出てる均質な領域を選んでプロファイルを作り、プレビューを見ながらYチャンネルのスライダーで効き具合を調節する。“Sharpening Setteings”のYにチェックを入れるとフレアっぽさが消える。設定を保存しとくと次から楽。
 おとといの画像に、適当にニートイメージを掛けてみたサンプルがこちら。ロールオーバーで、マウスカーソルを載せると掛けたあとの画像に変わる。ノイズに溶ける感じが改善されるのがわかる。設定を詰めればもっと綺麗になるはず。

COOLSCAN V ED

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■フィルムスキャナ試してみた。
 写真は武蔵小杉の、子ども専用地下道。MAX HEADROOM 1.4m。大人も屈んで通ってたから俺も入ってみた。ちょっと楽しかった。
 
 写真撮らなくなった間もデジカメの画像は見てた。ひとが撮ったのも、新製品のサンプル画像も。そんで久しぶりにポジを見ると「あれ? フィルムってこんなだっけ?」みたいな。デジタルと比べていい悪いは別にして、描き方が違う。デジタルに慣れて、フィルムの方に違和感を感じるようになってた。
 入り口の写真はクリックで拡大する(1.5MB JPEG)。見てもらえばわかるけど、なんというか、輪郭がない。デジカメだと特にシャープネスを強くしなくても輪郭がクリアなのに、フィルムは全体が粒子の中に溶けていく感じがする。粒子は縮小表示すれば見えなくなるし、スキャン時の処理で消すこともできる。それでもやっぱり描き方の違いは感じる。ただし、ほわっとしてフレアっぽいのはスキャナの能力不足と、使ったレンズ(ズイコー35/2)のせいもある。ポジ独特の色味もスキャンじゃ再現しきれない。まあ、出力は結局モニターだしね。
 大きい画像は約1000万画素。α100と同じ画素数にしてみた。最高解像度は4000dpiで2000万画素相当になるが、解像感は1000万とそんなに変わらない。デジタル一眼と画像比べて、どっちがいいか訊いたら、たいていの人はデジタル選ぶんじゃないかと思う。
 フィルムのポテンシャルはもっと高いにしろ、ご家庭でフィルムから得られるデジタル画像は、2000万画素で取り込んで、レタッチ後に縦横半分に縮小した500万画素程度が上限かも。ダイナミックレンジも、なんとか絵になるぎりぎりって感じ。もっと階調が欲しければマルチサンプルスキャンが必要になる。
 
 買ったスキャナはニコンのCOOLSCAN V ED。約7万円。
 上位機種の5000EDはCCDを2ライン積んでて倍速い。V EDの14bit A/Dに対して、5000 EDは16bit。5000EDはマルチサンプルスキャニングも可。でも値段も倍近い約13万円。
 V EDはメーカーに在庫がなく、注文してから1ヵ月待ち。店頭在庫が残ってたんで買えた。普通ならもう新機種が出てるはずだが、ニーズなさそうだからこのまま消えていきそうな気もする。
 フィルムスキャナの画質がいいったって、上には業務用とか製版用ドラムスキャナとかあるんだし、しょせん家庭用は家庭用。フラットベッドのフィルムスキャンも結構使えるようになったから、それでいいじゃん。フィルムスキャナ中途半端じゃん。
 でもスタパさんのこの記事読むと、やっぱりフラットベッドはしんどい感じがする(エプソンF-3200はフラットベッド)。GT-X900には期待したけど、買った人のレポート見ると大したことなかった。これはこれで欲しいんだけどね。つーかフラットベッドのフィルムスキャン機能も、そのうちなくなっていくだろうな。
 前に使ってたCOOLSCAN IIIは、まともな画像を得るのにかなり苦労したというか力業のレタッチが必要だったが、V EDだと普通に取り込んでまずまずの結果になる。
 ドライバは相変わらず使いにくい。フォトショッププラグインと、独立したアプリが着いてて、アプリの方は重くて使う気がしない。
 ニコンのスキャナはスリーブをそのまま突っ込めるので楽。いちいちホルダーに挟んだりしなくていい。
 最初のCOOLSCANはドライブベイに内蔵できた。スライドをフロッピーみたいに突っ込めるマックってかっこいいなと思った。

しんせいひん

■こんばんは。ペイルファウンテンズへの日本からの回答、ノーマルです。前作以上に透明感のある良質なブログに仕上がってます。おすすめ!
 
D80、ペンタプリズムはいいっすね。実直に作ってる感じで好感が持てる。でもニコンはデザイン(インターフェイス含む)が性に合わなくてお父さんと話してるような気持ちになるのでよっぽどの優位性がないと買わないです。
 現時点でデジタル一眼買うとしたらソニーかなぁと。って言うか、かなり欲しい。グレーが今までカメラになかった色合いでいいっすね。安っぽいと嫌う人もいそうだけど、俺はむしろ金属のフリをしたプラスチックがビンボ臭くて嫌い。プラスチックはプラスチックなりの質感を活かしてほしい。「ソニーはデザインがいい」ってのはウソであり勘違いであり少なくとも過去の話と思ってたけど、αのしゃれっけは良い。歌舞いてる。見直した。AF弱くてノイズ多いらしいけどね。
 
MacPro、全モデルがクアッドで、パワーマックのクワッドより速いっすか。羨ましい。
 レオパードはクラシック環境あるの? ないの? ないんだろうな。
 まだ隠し球があるそうだが、今の段階じゃあんまり魅力を感じない。俺はクラシック環境が必要だからG5買った。レオパードにクラシック環境がないならタイガーを使い続けるしかないんで、レオパードは魅力薄であってほしい。クラシック環境があるなら、もっと魅力的であってほしい。

カメラリハビリ

■長いことカメラに入れっぱなしだったフィルムを現像に出した。マゼンタかぶりしてた。
 新しいフィルムを入れて、取りあえず1本撮った。撮りはしたけどなんのこっちゃって感じ。昔撮ったのをちょっと見返してみたが面白くない。さあ、どうしよう。

趣味(主にカメラ)の掃除用品

■ブロアー/ブラシ
 精密機器の掃除は、まずブロアーとブラシでホコリを落としてから。ゴミが付いたまま拭くと傷つけることになる。特にレンズは要注意。ブロアーを使ったあとでも、ごしごしやるのはマズい。ブロアーはシリコン製が劣化が少なくて使いやすい。
 カメラ内部にエアダスターは使っちゃいけない。縦走りシャッター幕や、MFカメラの露出計の針など、弱い部品を壊す可能性がある。
 
■中性洗剤
 汚れの種類を問わなくて、モノを痛めない頼りになるヤツ。俺はメガネを食器用洗剤でジャブジャブ洗ってる。でも、カメラや家電品はすすぎ洗いができないから、拭き残しがやっかい。フジ、コダックの液体レンズクリーナーも使いにくい。
 
■無水エタノール(アルコール)
 薬局で買える。技術者はレンズ清掃にエタノールとエーテルの混合液を使うそうだ。混合比は基本1:1で、季節によって比率を変えて揮発性を調整するとか。けどエーテルは危ない。メーカーでももう使ってないという話もある。だからエタノールだけ使う。
 拭き取りにはレンズクリーニングペーパーとして売られてるものを使う。真ん中から外側へ円を描くように拭く。
 あたしゃエタノールを常備してて、何にでも使ってる。油汚れがよく落ちるし、拭き残しが気にならず、すぐ乾いて便利。ただし汚れによっては、他の洗剤ではすぐ落ちるのにエタノールじゃ全然落ちないこともある。
 アクリルにクラックを発生させる可能性があるらしい。家電の素材は耐食性を考慮してるはずだが使わない方が無難。あと、フローリングなど木の塗装を白く変色させることがある(アクリル塗装?)。細かい傷が入った古いプラスチックが白っぽくなったこともある。ゴム類には使わない方がいいようだ。
 
オリンパスHYPER CLEAN 3310
 (俺がオリンパスびいきだからってわけじゃなく)評判のいいカメラクリーナー。本来産業用で、3種類ある内、3310だけ民生用にも売られている。オリンパスからはエアゾルで、堀内カラーからは液体で出てる。使うとピカピカになって気持ちいい。
 レンズがピカピカになるのは光学的に影響がありそうで、逆に気持ち悪い。産業用だから問題ないはずなのだが、エタノールでは落ちないときだけ使っている。
 成分はシリコン系溶剤とエチルアルコール。やっぱりアクリルには使わない方が無難と思われる。
 
ツムラ・キッチンアクアショット
 アルカリ電解水。この手のものは結構前からあったが、小瓶で売られていることが多く、容量の多いものは入手しにくかった。そこいらで買えるようになってありがたし。もっと安ければなおありがたし。直接吹き付けるのが基本なのだが、家電品に使う場合は布に吹き付けてから拭くことになる。これだと洗浄力が落ちる気がする。
 注意書きにあるように、レンズ、ディスプレイのコーティングを冒す可能性がある。カメラに使う場合、レンズに付けないよう注意がいる。
 にもかかわらず同種のものが、レンズにも使えるカメラクリーナーとして売っていた。用品メーカーは使えそうなものを適当にカメラ用品として売ってることがあるんで油断ならない。神秘の水と謳う、やけに高価なのもあった。
 カメラには使いにくいが、ペット用品の清掃・殺菌には便利。ペットに洗剤はマズいし、エタノールよりラフに使える。
※追記:生産中止になったようだが水の激落ちくんなど類似商品が出ている。
 
■息
 レンズに息を吹きかけるとカビの原因になるっていう人がいるけどホントかなあ。湿気ったって数秒で蒸発する程度だし、鏡胴内部まで強力に吹き込むわけじゃなし。唾液の成分が問題だとしても、唾を塗りたくるわけじゃない。もともとごく少量な上に、蒸気に近いものだから、水以外の成分なんてほとんどないと思うんだが。そもそも唾液の成分はレンズに生えるカビの栄養になるんだろうか?
 息のメリットはもの凄く少量の水分を、均一に吹き付けられること。汚れや拭き残しが見やすくなること。
 レンズの掃除は難しく、掃除してるつもりでかえって痛めてしまったりする場合もある。ブロアーとブラシだけでダメなら、マイクロファーバークロスでから拭き。から拭きで落ちないなら息を吹きかけてからマイクロファーバークロス、が安全で効果的に思うんだが。
 それでもダメならエタノール。まだダメならレンズクリーナー。
 やめとけ、って言う人がいるからお勧めはしませんが。
 
■マイクロファーバークロス
 トレシー、ミクロディア、ミクロスターとか、極細の繊維が汚れを掻き落とすもの。ベリーマXなど、より細かい凹凸を持つものが効果的と思われる。
 かつてカメラの清掃と言えばシリコンクロス、その前はセーム皮だったけど、もはやどちらも用なし。俺は経験ないけど、シリコンクロスはプラボディーを傷つけるという人もいる。
 
■ティッシュ
 ティッシュはダメっすね。感触が柔らかいだけで繊維は結構堅い。エアガンとかごしごしやると細かい傷が付いて艶消しになる。ホコリもいっぱい出るし。普段なんかっつーとティッシュ使うから、つい手が伸びがちだけど、機械モノの掃除のときは存在を忘れるよう努めてる。
 
■保護カバー・フィルター
 汚さないのが一番なのだが、カバーの類はビンボ臭いしデザインを崩すから、俺は基本的に付けない。背面液晶やスマホの保護フィルムなども意味がないと思う。短期に売り払って新機種に乗り換えるとかじゃなければ、そんなに神経質にならなくていいんじゃないか。
 レンズの場合、(広角を除くと)フードを付けていれば、そうそう致命的なことにはならない。
 それに保護フィルターを付けると、撮像面に平行で、まるっきり平面の反射面を、表裏2面増やすことになり、光学的によろしくない。極端に言えば、保護フィルターを付けるのは、常に少し汚れた状態で使い続けるようななものだ。レンズ本来の性能を引き出したいなら付けるべきではない。PLなどのフィルターを使う場合も不便だし、プロはほとんど保護フィルターなんて使ってないだろう。
 とは言え、フィルターを付けたのと付けてないのとで撮り比べても、判別できないことが多いかもしれない。なら、高価なレンズを守るために付けた方がいいというのも理解できる。付ける場合は、ちゃんとしたコーティングがなされているものを買う必要がある(つまり高くつく)。昔はスカイライトかL39が保護フィルターとして一般的だったが、最近は発色に影響しない保護専用のものを使うのが普通。

コニカTC-X

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■コニカTC-Xは、’84年に発売されたコニカ最後の一眼レフ(コニカミノルタを除く)。フレームまで全部プラスチックの軽量ボディー(375g)が当時は珍しかった。
 わたしゃ中古で’99年に買ったんすけどね。40ミリの画角に興味があって。135の標準は50ミリってことになってるけど、これはライカ以来のしがらみで、実際のフィルム対角は43ミリ。50ミリは中望遠だし、35ミリは準広角になる。使っててもそういう風に感じる。見たままを撮りたかったんで、その中間の40ミリが欲しかった。ズバリ43ミリはペンタックスのリミテッドしかなかったし。オリンパスにも40ミリがあるけど、発売当時は1万円台の一番安いレンズだったのに、プレミアがついて7万とかになっちゃってる。TC-Xとヘキサノン40/1.8の組み合わせなら安く済む。使ってみれば実際、40ミリの画角はしっくり来た。
 このカメラはとにかく安っぽい。赤いラインが男児玩具センスで一眼レフに見えない。ファインダーは明るいが素通しに近く、スプリットプリズムでしかピントが合わせられない。ファインダー周囲がつや消しになってないんで、逆さ富士のように像が反射する。フィルムカウンターの透明プラスチックも、飛行機のプラモデルの翼灯みたいで、反射と歪曲で見にくい。シャッター優先AEなのに、シャッターダイヤルに粘りと遊びがある。
 そんなんのクセにいろいろ面白い機構になってる。ファインダーはミラーじゃなく、ちゃんとプリズムだったりする。電池は単4。どこでも買える。しかも、マニュアルは電池がなくても動く。FM-3Aのように凝ったハイブリッドシャッターを搭載してるわけじゃない。シャッター優先AEが、昔のコンパクトカメラみたいなメーター針押さえ式になってる。シャッターボタンを押し込んでいくと、露出計の針が押さえつけられて、その針の位置を頼りにカムが絞りを検出するメカニカルな機構。シャッターはもともと電子制御されてない。
 40/1.8は描写が柔らかくてイイ感じ。同じ焦点距離でも被写界深度が浅く感じるレンズと、深く感じるレンズがあるが、これは浅い。40ミリにしてはやけにボケる感じ。ヘキサノンARはあと28/3.5しか持ってないが、両方とも紫がかったような色調。下は40/1.8で撮ったもの。何も主張しないスケルトン提灯。