フジカST801

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■何件か検索があったんで書いてみる。
 ’70年にST701が発売された。富士フイルムはこれ以前にレンズシャッターの一眼レフを出していたが、フォーカルプレーンシャッターの本格的なシステム一眼は、これが最初のモデルになる。M42マウント、TTL絞り込み平均測光。このクラスの一眼としては最小最軽量で、露出計の受光素子に高感度のSPD(シリコン・フォト・ダイオード)を採用したのがウリだった。
 ST801は’72年に発売された改良版。連動ピンを追加したEBCフジノンレンズ使用時に、開放測光ができるようになった。露出計の表示にLEDを採用、シャッター最高速は1/2000秒になった。
 とかまあ、今となっちゃ何のこっちゃわからんですな。開放測光で当たり前だし。当時の露出計は受光素子にCdS、表示に針を使うのが普通だった。SPDでLEDは斬新だったんですよ。反応が速く、暗所でも見やすくて壊れにくい。それで前面に“LED”バッジが誇らしげに付いてる。
 
 ウチのST801はヤフオクでレンズ込み1万円で買ったもので、ボロっちい。シャッター音がやけに響いて安っぽいが、もともとはこうじゃなかったと思われる。スペック上の欠点は、小型化の犠牲でファインダー視野率が低いこと。実測で縦90%、横92%。
 付いてた55/1.8にはわずかにカビが生えてる。でも、良く写る。色乗りが浅めで透明感のある描写。フィルムで言えばリアラエースっぽい感じ。
 一文字変えると渦中の“FUJIYA”になる。デカめのペンタ部にそんな文字があると、ケーキか何かお菓子を連想してしまう。(昔は)男の道具であった硬派な一眼レフなのに、(昔は)女の食い物とされたケーキのイメージ。なんか脱力する妙さが好き。M42マウントのレンズをいろいろ試すには、大きさもお値段も手軽でいいと思って買ったんだけど、その後レンズで遊ぶのに興味がなくなって、ロシア製のを1本買ったっきり。
 
 “ST801 使い方”って検索もあったので少し。
 電池は4LR44。ファインダー横のでっかいネジ蓋を外して入れる。
 前面の丸いボタンは、絞り込みボタン。その下、マウント基部にある▼マークのレバーがレンズのロック解除。
 フィルム巻き戻しボタンは普通に底面にあるんだけど、大きさが普通じゃないから戸惑うかも。
 アサヒカメラのニューフェース診断室によると、露出が新品どおりだとすれば半段ほどオーバー傾向。ISO 100のリバーサルなら、ISO 125か160に合わせとくと調度いい感じ。ネガならISO 100のままでも問題なし。
 あとは普通のマニュアル一眼レフです。シャッター半押しでスイッチが入るんで、真ん中のLEDが点灯するようにシャッタースピードと絞りを調節して、ピント合わせて撮ると。
 フジカの35ミリ用交換レンズは、FUJINON、EBC FUJINON、X-FUJINONと3種類ある。ただのフジノンはST701時代のもので、連動ピンがない。801でも使えるけど絞り込み測光になる(露出は絞り込みボタンを押した状態で合わせる)。EBCフジノンが801用。Xフジノンは後の世代のカメラ用で、マウントが違うから装着できない。

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