フルサイズの標準レンズは50ミリとされている。
標準レンズというのは、撮像面対角の長さと同等の焦点距離を持つレンズのこと。人間の肉眼に近い、自然なパースペクティブが得られるとされる。
でも、フルサイズ=35フィルムの対角は43ミリなんですよ。50ミリはわずかに望遠になる。35ミリフィルムカメラの標準レンズが50ミリになったのは、35ミリカメラの元祖といえるライカが50ミリを標準としたから。何故か。焦点距離がちょっとでも長い方がレンズが作りやすかったから。キリがいいからというのもあったかもしれんが。
他社はそれに倣った。特に日本のメーカーをはじめ、ライカコピーを作ってる場合は互換性の面で合わせる必要があった。ユーザーも50ミリに慣れた。一眼レフの時代に入って互換性が関係なくなっても、やっぱり50ミリを標準とし続けた。
50ミリは見たまんまが撮れるというが、実際には画角が少し狭く感じる。極端に言えば中望遠。街角スナップなんかしてみると、引けなくて困ることがある。
日本の街は道が狭いから広角気味の方が撮りやすい。広角をトリミングして望遠にすることはできるが、逆はできない。だから35ミリレンズを常用する人は多い。俺も35ミリを常用している。広角レンズはパースペクティブを活かした絵作りをするもんだが、35ミリ程度だとダイナミックな絵にはならない。「準広角」とかいわれ、広角レンズというより標準レンズの仲間とされる。50ミリは43ミリより7ミリ長いだけだが、35ミリだって8ミリ短いだけだ。でもやっぱりちょっと広角なので、「あ、今見てる景色撮ろう」と思ってファインダー覗くと広く写ってて、前に出なきゃいけない。
見たままが撮りたければ43ミリレンズを使う必要がある。しかし43ミリはペンタックスのリミテッドしかない。
40ミリと45ミリなら各社から出ていた。かつてコニカの40ミリを買ったことがあるが、大変使いやすかった。ミノルタの45ミリも昔買ったのだが、これは使用感が50ミリとあまり変わらない感じがした。
何故か40〜45ミリレンズは薄型のものが多い。最近のキヤノンのもそう。40ミリは気軽に使うレンズとされた。本来の標準に近いのに、どういうわけか、ある種キワモノ扱い。俺は40ミリが好きなので釈然としないものがあった。
本題ですが、出ますね。本気の40ミリ。シグマのF1.4とツァイスのF2。シグマの方はデカすぎるので、格好もよくブランドものでもあるツァイスに惹かれているのだが、まあ強烈に欲しいっすね。
フルサイズミラーレス買うなら素性のいいニコンがいいなと思ってたけど、Batis 2/40のためにソニーが欲しいっすね。買えないっすけどね。