男の墓場

杉作J太郎の映画観てきた。
 1本目、『怪奇!! 幽霊スナック殴り込み!』。面白かった。映画製作のノウハウもなく、誰かがお金とスタッフを用意してくれたわけでもないだろうに、なんでここまでやれるのかって感じ。つたない部分は当然あるけど、予想外にちゃんとしようとしてる。ギャグが少ないのも意外だった。ショートボブのタナダユキが美しい。
 2本目、『任侠秘録人間狩り』。あんまり面白くなかった。過去に大きなことをやらかした人物の力を借りて、不可能と思えることを成し遂げるってストーリーは、男の墓場プロがやってることそのままなんだろう。作り手にとって意義深いのはわかる。
 製作順は逆なんだそうで、それならなにかと納得できる。2本でこれだけスキルアップしたんなら今後はもっと面白いかも。20本予定があるらしいけど、どんどん行ってほしい。
 キャストがもう、リリー・フランキー、横山剣、みうらじゅん、安西肇、川勝正幸、山田五郎、いしかわじゅん、掟ポルシェ、ロマン優光、ダースレーダー、宇多丸、ギンティ小林、吉田豪、蛭子能収、根本敬にとどまらず、手塚能理子、奥平イラとか出てきてもわかんねーよ的な。パンフもサブカル・ミニコミのノリである意味豪華。
 そのサブカルもこじゃれとか関係ない。選んでサブカルじゃなく、結果としてサブカル。J太郎フィルター、J太郎人脈の雑多さが心地いい。
 上映前から杉作J太郎はずっと下北の駅前でサンドイッチマンをやって宣伝したそうな。「連日豪華なステージショー」と謳ってたらしい。
 これが実際面白い。幕間と最後にトークと出し物がある。『KILL BILL』で殺陣の振り付けをした人が目の前で演舞みたいのやるの。最前列で見てたから、切っ先が頭の上走る感じ。うまいから怖くはなくて、狭いとこで大変だなーくらいの。凄えかっこいい。あとあれ何て言うんすか? 邦楽の……小唄? 三味線の弾き語りみたいの。普段はああいうもんとして流しちゃうけども、目の前で上手い人がやると演奏も唄も凄い不思議なもんで面白い。いいもの見せてもらった。
 やりたい人がやりたいこと手弁当でやって、観たい人が来て楽しめて、いいもんだなーと思った。ほんと、続くといいな。

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