■四方田犬彦『「かわいい」論』読んだ。
今さら「かわいい」かー、とも思ったけど結構オモロかった。書き方が凄く普通なのが新鮮だった。語源を遡る、過去の作品にあたる、アンケートを採る。
「かわいい」はかわいくないものに対するバリアで、同じ感覚を共有できる人間を結び、できない人間に対するバリアだから、内側から語ろうとすると感覚の微妙さを細かく掘ることになる。萌えもそうだけど、いかに特殊でわかりにくいものであるかを説明するっていう少々変なことになる。一般化ができない。一般化からこぼれた微妙な部分こそ大事だから。
この本は内側から書いてない。共感をベースにもしてない。だからぐちぐちしてない。
またわたしは「オタク」と呼ばれている年少者が饒舌に口にする、部外者の介入を許さない衒学的討議には何の関心も抱いていなかったし
あとがきにこう書いてある。「年少者」って切り方が冷たい。萌えに触れてる部分はオタであれば突っ込みたくなる感じだけど、そういう細かいことはいいじゃん、と。実際読んでて「あー、これがまっとうな書き方だよなー」と思った。