■川島よしお『おちけん』。落語入門的な要素を持たせた4コマ。かなりの意欲作なのでは。
作者は落語が好きみたいだから今度の舞台は落語研究会なんだな、でもまあ4コマは4コマだしな、くらいのつもりで読み出したら、文化系部活モノをしっかりやってて驚いた。前半はストーリーが強くて「もう4コマじゃない方がいいんじゃないの?」と思ったくらい。でも落ち着いた構図が良かったりする。こういう絵は4コマだから許されるんだよなあ。
後半からわりと普通の4コマになって、これはこれで楽しいんだけど、折角いい話なんでラストに向けて徐々に盛り上がる構成がないのはもったいない気がした。ラスト自体は非常にいいんですよ。
落語を知らない人にキモを伝える配慮が、凄く丁寧な感じがする。単に落語をネタにしたマンガではなく、学習マンガかエッセイマンガ的に単に落語を紹介するものでもなく、両方気合い入って一体になってる。俺は落語知らなくて、ちょっと興味あって、調度ターゲットになるような人間で、楽しく読めた。相変わらず絵うまいし、女の子かわいいし。