霊媒師いずな

真倉 翔+岡野 剛『霊媒師いずな』1巻。『地獄先生ぬ〜べ〜』のスピンアウト作。ぬ〜べ〜好きなんで単行本楽しみにしてた。
 青年誌になってどのようにエロくなったかはアキバBlogの記事で既に知ってる人も多いかと。いずなのピンチには「あの、いずながこんななっちゃってる!」的な興奮がある。
 けど、1話完結の読み切り連載で、レギュラーキャラは主人公一人だけ。1回しか出てこないサブキャラがエラいことになっててもピンと来ない。知らん人が脱いでても、「ああ、この人は脱ぐ人なんだな、青年誌だからこのくらいやるよな」で済んじゃう。やっぱ、ぬ〜べ〜はキャラの魅力と少年誌の制約があってこそのエロさだったなあと思った。
 話も大人向けにグレードアップ。放火アイドル、手鏡で覗きなど、時事ネタを取り上げつつ、かつての説教臭に代わって社会派な面が。ぬ〜べ〜を今の青年誌に置き換えるとなるほどこうなるのか、って感じ。新興宗教ネタの話はなかなか複雑なオチになってて面白かった。
 ただ、真面目に扱ってるとはいえ、個々の題材そのものに深く突っ込んでるわけじゃなくネタの域を出てないんで、元ネタが深刻なほどちょっと不謹慎な感じも。
 なんか全体に中途半端な気がする。真面目だけど、エロでちょっとだけギャグ入って、みたいな。青年誌的マジなのか、少年誌的コメディーなのかどっちやねん。受け取り方に困る。ぬ〜べ〜とは別作品とわかっちゃいるが、やっぱぬ〜べ〜にあった“いいチームでほのぼのやってる”感がないのは寂しい。もっとシリアスに振れれば一人でもいいんだろうけど、それじゃ他の作家がやってそうなものになりそうで。
 まあでもホントぬ〜べ〜好きなんで、『ツリッキーズ ピン太郎』も好きなんで、岡野・真倉両先生応援してますんで、期待してますんで、つーかこんなうるさいファンはいらんか。
 
五月女ケイ子のレッツ!!古事記『五月女ケイ子のレッツ!!古事記』
 すっとぼけてて、面白くて、過剰におちゃらけたりはしてなくて、わかりやすい。これ、本当に古事記入門にいいんじゃないか。マンガが変なとこは解説でフォローしてるが、解説もすっとぼけてたりして、またオモロい。
 古事記、上・中・下巻の上巻分だそうで続きも出してほしいが、この本出るのに3年かかったそうだからムリだろうな。

コメントを残す