あんずちゃん

化け猫あんずちゃん (KCデラックス)いましろたかし『化け猫あんずちゃん』読んだ。あんずちゃんは、単なるぶらぶらしてるおっさんだな。貧乏神が見えるくらいしか特殊能力もない。そんで、ネコだからたまに働くだけで許されてる。バカボンパパもぶらぶらしてるおっさんだし、こまわりくんはおっさんみたいな小学生というか、小学生やってるおっさんだし。子どもには仕事がなくても行動の制限やらしがらみがあるから、ぶらぶらしてても許されるおっさんが一番自由なのか。
 
■湯川潮音『ギンガムチェックの小鳥』をiTSで購入。YouTubeにPVあったこっちは『みんなのうた』の映像。
 
■iTunesバージョンアップしたら勝手にジャンル名を日本語にしやがりますな。シャッフル再生すると、かかった曲が“Rock”だったのが”ロック”に変わる。ジャンルでブラウズするとその曲だけ消えたみたいになるの。余計なお世話ですわ。

『僕の小規模な生活』

■福満しげゆきのモーニング連載が取りあえず終了。理由は原稿ストックが切れたから。隔週連載で8ページが続けられないって凄い! ここは頑張りどころだろ普通は。アックスとエロ本くらいでしか描いてなかったとこにモーニングなんだから。大人気でもないだろうに、切らない編集部もなかなかのもの。描き溜めてから週刊連載で再開だそうで、リハビリというか社会復帰プログラムというか。単行本の告知が「印税を休載中の生活費にするため、急きょ発売の運びとなりました」ってもう、存在をネタにしてる。極まってる。内容も編集者への対応が赤裸々で面白い。適度に頑張ってほしい。俺も今年の年収、入院したりで恐ろしいことになってるけど単行本買うよ。

万祝

万祝 9 (9) (ヤングマガジンコミックス)望月峯太郎『万祝』9巻
 佳境なのだが次の巻で終わらないようで。どこまで行くのか。
 この人の絵は動きがないけどフナコの格闘どきどきした。どこまで計算かわからないけど、結構、顔が入ってないのな。脚のアップだったり、後ろ向きだったり。
 テーマみたいなことを語り出すと、なんかつまらんのはドラゴンヘッド同様。
 
■普段外食ばっかりで、それも王将とか松屋とかなんで、自分で料理するときくらいはチャイナフリーにしてるんだけど、近所のスーパーが国産の唐辛子を扱わなくなった。しょうがないから中国産ではあるが産地指定のを買ってた。
 自由が丘のスーパーに茨城県産があったから久しぶりに買ったら、ちょー辛い。いつも輪切りにして唐辛子も食っちゃうのだが、ペペロンチーノ作ったら辛すぎた。そんで今、つまみにアサリの酒蒸し食ってて、これまた辛い。今度は輪切りにしないで小っこいのを1本、調理後取り出したのに凄え辛い。辛さの主張が強すぎて、なんかもう違う料理みたい。恐るべし茨城の農作物。ってうか、前はこんなに辛くなかったのだが。なんだこれ。

ヴィンランド・サガ

ヴィンランド・サガ 5 (5) (アフタヌーンKC)幸村 誠『ヴィンランド・サガ』5巻
 あーもう面白い。千年前の、均一じゃない世界。片っぽにキリスト教を置いといて、暴力のエンターテイメント。
 近所の本屋で2山の平積みになってた。ひと山10冊くらいだけど。マガジンKCの1、2巻なんて売ってなかったのに。何があったんだ。こんなに目立つ置き方してると思わなかったから、逆に見付けられなかった。
 
MS戦線0079の、ジオン側オペレーターの声が可愛いと思ってたら、ヤサコの人だった。

ディエンビエンフー

ディエンビエンフー 1 (1) (IKKI COMICS)西島大介『ディエンビエンフー』1巻2巻
 2巻だけ買ってきて登場人物紹介見たら、わけがわからなかったので1巻も買ってきた。
 書き直されてるんだな。主人公は17歳から19歳に。ハーフからクォーターに。ニコンSはライカIIIfに。角川版1巻の方がシンプルな分、コアが見えやすいと思った。あとがきもわかりやすいし。
 大友克洋の初期の作品読むと、戦争がまだ残ってる。戦争なり戦後なりを経験した爺さんやらが出てくる。歴史と繋がってる感がある。学生運動もまだ繋がってた。ニュータイプ的なエスパーは未来に繋がる。
 でも、もう繋がってない。過去の戦争に関しては本でしか知ることができず、映画のイメージしか持ってない。だから戦争のことは描けない。
 描けない前提で、こんなんなっちゃってる。全裸の娘さんが超人的な能力で怪人みたいなグリーンベレーを気持ち良く切り刻み、主人公は従軍カメラマンのクセしてこの子しか撮らず、オナニーばっかしてる。そういうのがしょうもないと思うのはまっとうだけど、戦争が描けてるとか描けてないとかは、このマンガに言っても仕方がない。
 ベトナム戦争の考証は、SFとかファンタジーとかの設定を詰めていくのと似た興味でマニア的になされてるのかもしれないけど、脳内で完結したものよりは読んでて面白い。歴史から切れちゃって知らない、関われなかった過去のイベント(ってことだよね)にカタをつけたいって動機があるようで興味深い。
 この人の言う「現実はデタラメだ」はちっともピンと来ないんで、主張がお話より前に出て、つまんなくなったらヤだな。ちゃんとエンターテイメントとして転がしてほしい。
 
荒木飛呂彦『スティール・ボール・ラン』13巻
 「男の世界」の次は、百合の世界に突入し、どうなるのかと思ったら、圧迫祭りの世界。

よつばと

■今さらアレだがマンガ喫茶で『よつばと!』を3巻まで読んで驚いた。基本ほのぼので、マン喫で読むには危険なほど可笑しいが、なんかもの悲しい。なんだこのマンガ? 凄いぞ?
 この子ってジャングル黒べえとか仮面ライダー・アマゾン系の野生児じゃないか。子どもは確かに文化人未満だけど、土人扱いか?と思ったら、実際にちょっと野生児的な設定だった。
 大人なり都会人なりが失った視点を補完するには、誰かの所有物であるホントの子どもじゃダメで、異人でなきゃいけないんだろう。単に外国人の拾いっ子ってことじゃなく、藤子不二雄キャラ的な異世界人。失った穴を埋めるために、妄想がそこに居ない子を召還してきたわけで。このマンガが過去を回復する作業なら、よつばの笑顔も遺影に見えるってもんだ。なんか悲しいのはそれか?
 『ちびまる子ちゃん』は社会参加する前の子どもとリタイアした爺さんの天国で、涅槃の空気が漂ってたが、そういうのもあるかもしれん。『あたしンち』みたく、家族をリアルに描くとなんか怖くなるってのも、ちょっとはあるかも。っていうか、穿ちすぎか。単に子どもがそもそもなんか悲しい存在だからか?