投稿者: ふじり

  • 『サラリーマン漫画の戦後史』

    サラリーマン漫画の戦後史 (新書y 240)真実一郎『サラリーマン漫画の戦後史』読んだ。
     作品との距離感が流石だなあと思った。距離感っていうと外側から眺めてる感じがしちゃうな。そうじゃなくて、中に入っていって、でも語る言葉は外向きに覚めてる。マンガの解説ってこういうふうに書くのかと思った。お手本みたいな。
     
     マンガを通してみる戦後サラリーマン史でもあり、景気による世相と労働感の変遷が見渡せる。マンガだけじゃなく映画やCMなんかも扱ってて、年表とか好きな者には大変面白いです。自分の足場がどうやってできてきたのか確認できる。
     
     以降、読みながら考えたことで、直接本の感想ではないです。
     ’70年代のサラリーマンマンガは、父親が読むもので、父親が描かれたものだった。当時小中学生の俺は田村信とか山上たつひこが好物であって、新聞4コマみたいのはちっとも面白くなかった。笑点で「うまいね!」とかいわれて座布団もらえるけど、全然笑えないみたいな。
     前に響鬼の感想で書いたけども、マンガやテレビで描かれるサラリーマン像は、これから大人になる子どもにとって、しんどいものだった。
     
     俺らの世代がサラリーマンは厭だと思えたのも、今後まだ経済成長があって、その上で自分は自由にやれるからだった。今、不況で就職難で、個人的にもフリーやってけなくなったが、もう雇ってくれるところもない。サラリーマンになるのも難しい。
     なのに、この本でまとめられてる黄金期のサラリーマン像を見ても、やっぱり魅力的に思えない。対人関係でうまくやれれば成功って、「仕事」なのか。
     職場の人間関係は働く者の幸せに繋がるし、仕事の上でも当然重要。でもやっぱり仕事そのものじゃない。もうちょっとドライというか実利的に、仕事を疑似家族と切り離してもらわないと、いろいろしんどい。
     
     最後の第5章には「承認」という言葉がたくさん出てくる。承認の求め方が変わってきたって話。
     仕事を通して承認を得るっていうのは普通だけど、仕事以前に帰属と承認が問題なんだろう。帰属そのものが承認だとしんどい。仲間に入れる入れないの話で、入れなければ社会に入れてもらえないってことだから。
     生活と生産が家単位・村単位だったときは、生まれた時点で帰属と承認が得られてたはず。でも、それはそれで不自由でもあって、望んで家を出たのもあるんだろう。家さえ飛び出なければ今ごろみんな揃って、おめでとうが言えたのにどこで間違えたのか。宗教を信じられたら、いくらかは解決すんだろうな。
     思い出したが、社会に居場所を見つけるマンガだった『赤灯えれじい』は父親が過労死してる。だからどうしたっていう話はあんまり出てこないけど、前提としてある。
     生活のために働くってのは普通で、生活を犠牲にして働くとなると、なんのこっちゃわからなくなるが、実際には普通にある。今後もまだそれで行くのかってことだと思う。

  • Macに入れるもの

    ■PPCタイガーからインテルiMacに買い替えた。前に書いたのが自分で便利だったので、アップデート版をまとめとく。
    ○=3000円以上 △=3000円未満 ・=フリーなど

    (さらに…)

  • 『サはサイエンスのサ』

    サはサイエンスのサ鹿野 司『サはサイエンスのサ』読んだ。
     『ログイン』の連載ぐらいしか知らなくて、まとめて読むのは初めて。科学エッセイなんだけど、わかりやすく書く能力が凄いですな。どなた様にもお勧め。
     時事ネタ、文化にも話は及んで、そっちもわかりやすい。すぱすぱとわかりやすいものは何かを飛ばしてるから、読む側の方で気を付けなきゃいけないけど、著者の方はむしろその辺に慎重というか「科学でなんでもわかっちゃうんだよ」みたいなスタンスじゃないのが面白い。
     はやぶさのこと全然知らなくて、たまたまこれで読んでて良かった。
     たまたまと言えば、おととい帰ってくるのもノーチェックだったけど、ツイッターのおかげで楽しめました。

  • ミント

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    ■仕事中の眠気覚ましにミントタブレットを試してみたら、目覚ましにはそこそこの効果しかなかったけど、ミント感が面白くて常用するようになった。
     最近、胃腸の具合が悪いんで、こんな刺激物食って大丈夫かと調べてみると、漢方ではむしろミントは健胃なのね。薬効を期待してもダメだろうけど、少なくとも体に悪くはないと。
     良くも悪くも大した効果がないはずなのに、気分的には明らかに変調があるのが面白い。ミント食うと性感が高まらないすか? 検索するとアナリスクとかフリスクフェラとか出てくるけど、経口摂取でも感覚が変わる気がする。
     
     写真のは最強と言われてるフィッシャーマンズフレンド・エキストラストロング。「辛いと言うより痛い」とか言う人がいるんで、ひと袋食えなかったらどうしようとか思ったけど、フリスクの黒と比べてそんなにキツくはないですな。
     フリスクがふわっと溶けてフレイバーだけ残るのに対して、フィッシャーマンズフレンドはじっくり溶けてあとから来る。まず独特の味がして、そのあと鼻に抜ける。鼻、咽、食道、胃と順番に、粘膜がミントでコーティングされる感じ。
     国産品とは違う妙な味がクセになる。シュガーレスじゃなく普通に砂糖使ってて、なおかつフリスクより甘くなくて良いです。酸味がいつまでも口に残るのはちょっとアレ。
     
     缶入りは吉祥寺のカーニバルに売ってた。“フィッシャーマンズフレンド 缶”で検索すると、2年ほど前ソニプラに、無塗装でロゴがエンボスになってるのが売ってたらしい。欲しい。いくつか買うと携帯用の小さい缶をくれる国もあるらしい。欲しい。18袋セットなら売ってるんだけどなあ。緑のいらないしなあ。
     
     お値段的には、フィッシャーマンズフレンド1粒=フリスク2.5粒。それ以上の大きさはあるし、フリスクはいっぺんに2・3個口に入れるから同じようなもんですな。ミンティアだと半額だけどもね。

  • 場所とか

    ■ウチから三鷹へ行くときは、千川上水沿いに西へ行ってから、武蔵野市役所の前を南下する。
     千川上水ってのはこんなん。ちょっとした春の小川。横が畑だったりして、23区内とは思えない呑気さ。
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     武蔵野市役所周辺も、グラウンドや体育館なんかが集まってて晴れやかで、大きな街路樹が並んでる。
     天気のいいとき自転車で走ってると気持ちいい。おいしいもの食べたとか、いい曲を聴いたとか、そんな感じに似たものがある。
     どっか外国の、都市計画と自然保護がしっかりしたところに住んでたら、こんなもんじゃないんだろう。日常受け取るものがかなり違うんだろうなと思ったりする。
     
     単に自然が多いということなら地方に住めば良くて、でもそうせずに、わざわざ都心部に住んでる時点で、自分の中のプライオリティーが低いことになるが。
     いがらしみきお『かむろば村へ』で、主人公のタケが、郷土料理オタクのみんちゃんのところへ行って、飯を食わせてもらうシーンがある。朝、急に押しかけて出てきたのは、里芋の茎の味噌汁と、ご飯と、大根の漬け物。
    「オレビンボだけど いいもの食ってるなぁ〜」
    「タケちゃんは うまいうまい 言ってくれるから。」
    「え? みんなはうまいとか言わない?」
    「田舎の人はね、うまい時は黙って食べるの。」
    「そう言えばみんな黙って食べてるよね。」
     都会から来たタケと、もともと住んでる人で、ご飯への接し方が違う。うまいとき黙るのは、感覚的にわかる。説明しようとすると、つまんなくなるのでやめとく。
     “田舎では普通の、うまいもの”があるとする。タケがその“ビンボだけどいいもの”を喜ぶのは、都会では普通じゃない珍しいものだからで、もうひとつはタケが田舎を選んで越して来たからだ。都会を選ぶ人は、田舎に当たり前にあるいいものとは違ういいものを求めて都会にいるわけだから。
     あれ? 引用までしといて、何が言いたくてこの部分を書き始めたのかわからなくなってしもた。
     
     あんまり関係ないけど、最近“パワースポット”って言葉をよく目にする。なんか「元気もらいました」に繋がる気がして感じ悪い。
     前も書いたけど「元気もらいました」ってもともと、歌手とかスポーツ選手とかが、ファンに対して言う言葉だったんじゃないかな。本人に届いてるのか、意味があるのかわからない応援に対して、届いてますよ、あなた方の声援があるから私は輝けるのですよと。
     ファンの側が「元気もらいました」って言うと、主従というか上下が逆転する。「あなたの行動や作品は、この私の得になりました」になる。あんた何様で、なんでいちいち損得に勘定するのかと。
     昔から作品や有名人の行動に勇気付けられることはあっただろうけど、こんな気持ち悪い言い方してなかったと思うなあ。
     そんでパワースポット。そこへ行くと気分が良かったり、神妙な気持ちになったりする場所はある。そこで感じるのは大きな存在に対する畏敬の念だと思うが、その辺が軽くて、元気もらったり癒されたりの、“私の得”に収められてる気がする。

  • 江ぐち→みたか

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    ■今年の頭に閉店した三鷹のラーメン屋、江ぐちが、“みたか”の名で復活したんで行ってきた。閉店のとき書いたのはこれ
     ちょっと行列できてて、並ぶの嫌いだから一回出たんだけども、実は前の日も来てて、3時くらいまでやってるだろうと思ったら2時で終わってて食えなくて、ここで帰ったら二日連続何しに三鷹まで来たんだかわからんので並んだ。食った。うまかった。満足。
     若い人4人でやってた。オープニングで忙しいから一時的なヘルプの人もいるのかな。
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     スープ品切れで張り紙出したり。こんなん見たことなかった。調度昼の時間が終わる頃だったけど。
     三鷹に住んでた20年前の江ぐちは、カウンターだけのラーメン屋が普通そうであるように、どちらかと言えば殺伐としてた。今みたいに店員の方からフレンドリーにギャグ飛ばしてくるなんてことはなかった。昔は昔で良かったし、今は今で良い。
     すっかり若い人に入れ替わって、また違うことになりながらも、こういう小っこい店が続いていくのは凄いなあと思って、チャーシュー食いながらちょっと泣けてきた。

  • iPhone買って入れたもの

    ■使ってた携帯の2年縛りが終わってiPhoneに機種変した。うれしい。楽しい。
     iPhone使ってる人、増えましたな。電車の中で俳句詠んでるみたいな状態だったのが、発掘した土器の破片から土を払ってるみたいな状態にシフトしてる。
     最初にMacに繋いだら、アドレス帳もiCalの予定もブックマークもメールの設定も勝手に送ってくれてありがたい。普通の携帯はMac用のユーティリティーがなかったりするが、さすが純正品。
     よく迷子になるので携帯のGPSには期待したのに、あんまり役に立たなかった。iPhoneでも同じだろうけどGoogleマップ見れるだけでもいいや、くらいに思っていたら凄いですな。出先から郵便局行かなきゃいけなくて、地図開くと現在地が出て、郵便局を検索すると近所のが表示されて、ルート出したらまるっきりカーナビみたいになるんですな。これが欲しかった。未来かと思った。
     携帯のカメラもレスポンスが悪いのと、Macへの転送が面倒で全然使わなかったけど、iPhoneのは結構いい。昔使ってたカード型単焦点エクシリムと似た感じで使える。画質も機種変前のエクシリム携帯よりいい。
     
     買って2週間で、まだよくわかってないが、今んとこ1ページ目はこんなん。これで大体用が済む感じ。
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    echofon

     ツイッタークライアント。右下のやつ。しばらく無料で試したあと、有料版に切り替えた。iPhoneはツイッターと相性がいいですな。
     見た目がシンプルで、キリッとしてて好み。新着の背景色が変わるクライアント多いけど、一番見る部分が標準的な配色じゃないのはどうなんだ。echofonの新着は、右側の矢印の色が変わるだけなのがいい。
     Mac版と既読の同期ができるのは大きな特徴だけど、Mac版は新着の背景色が変わってしまう。それに、同じ人のポストが続いたときにアイコンをひとまとめにしちゃうのも違和感がある。なのでMac版クライアントは夜フクロウが好み。自宅はTigerなんでどっちも使えないんだけど。
    私のメインはEchofon Pro。その理由を探る。 | 普通のサラリーマンのiPhone日記
     echofonに関してはこちらのブログが詳しくて、使い方の参考にさせてもらいました。

    ふぁぼったー ・twistar

     ツイッターでの自分と皆さんの、ふぁぼり・ふぁぼられを見るサイト。アプリじゃなくSafariのブックマーク。twistarの方が見やすいんだけど、ふぁぼりの取得はふぁぼったーが速いようで、両方置いてる。

    iGoogle

     これもSafariのブックマーク。ニュース系のフィードは、普通のRSSリーダーを使わずにiGoogleで見てる。ホッテントリとか自ニュGとかも入れてる。
     登録してないとサイト行ってもなんだかわからないと思うが、PCではこんな感じになる。
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     iPhoneではモバイル向けのシンプルな表示。一番上にピンポイント天気予報を置いて、天気のチェックもここ。

    Evernote

     最近話題のやつ。主にウェブクリップに使ってる。

    Displex(iTSが開きます)

     テレビ番組の確認。

    Yahoo!路線情報(iTS)

     乗換。
     
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     2ページ目。ここに入れてるのはそんなに使わない。通常のウェブ巡回はiPhoneじゃいろいろもどかしいんで、まる1日以上パソコンがないとこに行くとか、他にヒマつぶしの方法がないとかじゃなきゃやらない感じ。

    Googleリーダー

     Safariブックマーク。Googleリーダーのリーダーみたいなアプリも試したんだけど、アプリ内ビューワーじゃ画像をダウンロードしたり、ブックマークレット使ったりできなくて、Safariで完結する普通のGoogleリーダーの方が都合がよかった。

    tumblr gear(iTS)

     tumblrビューワー。画像大きめでサクサク見れる。iPhoneから直接ポストするなら公式アプリがある。

    BB2C(iTS)

     2ちゃんビューワー。よくできてますな。iPhoneのアプリは項目を選択して右移動で奥の階層に入っていって、戻るときは画面左上のボタンを押すのが標準的。BB2Cはフリックでも前の画面に戻れる。直感的でいい。他のアプリもできてほしい。

    Photoshop.com Mobile App

     ブラウザ上で簡単なレタッチができるフォトストレージPhotoshop.com(重いので注意)のアプリ版。twitpicに上げる前に、明るさ補正したりトリミングしたいときに使える。

    ニコニコ動画(iTS)

     まあ一応。

    ウェザーニュース タッチ(iTS)

     ライブカメラなんかもあって楽しい。起動時の表示が、全国の今日の天気という大雑把なもので、それ以上知りたければ複数回タッチが必要なのは面倒。iGoogleのピンポイント天気で済まない場合にこっちを見てる。

    Dropbox

     複数のPCで同期するフォルダを作るオンラインストレージ。PCでは大変便利だけど、iPhoneでは基本見るだけ。同種のサービスで、より高機能なSugarSyncを使いたいんだが、なぜかウチのMacじゃ動かないのよねー。
     
     電子出版に興味あって、iPhoneで本を読むのはどんなもんかと、評判のいいRSSリーダーGoodReader(iTS)、青空文庫リーダーのi文庫とか入れてるけどまだいじってない。
     有料なのはこのふたつとechofonプロだけで、合わせて1100円くらい。
      
     あと、AutoPagerizeできるブックマークレットxAutoPagerize、目覚ましの音にMac目覚ましアラーム (iPhone 着信音泉)を使わせていただいてます。