ジョジョリオンとか

ジョジョリオン 1 (ジャンプコミックス) 荒木飛呂彦『ジョジョリオン』1巻
 ジョジョを読むようになったのはあとの方からで、最初からリアルタイムで読んでる人に対して引け目がある。「自分のジャンル」ではなく、横から覗かせてもらってるような。今回そんなこと気にせず引き込まれ、「うわーおもしろい!」と思いながら読んだ。

 ミュージックマガジン立ち読み。年間ベスト。ラテン部門ベスト5のうち3枚がブラジル。マリーザ・モンチ、セウ・ジョルジ、カルカニョット。
 マリーザ・モンチはクロスレビューでも取り上げられていた。デキはいいが新味がない的な評価で、点数もそれなり。ああ、やっぱりそうなのかと思った。確かに新譜聴いてる感が薄いのよ。新味が必要ない種類の音楽もあるが、マリーザ・モンチに安定されても困る。

(G)EDITION

Gえでぃしょん 1 (ジャンプコミックス) 河下水希『G丸えでぃしょん』1巻。ジャケが河下水希のイメージと違ってて、本屋でなかなか見つけられなかった。
 少女マンガ家を目指す女子高生のところへ、未来からロボット的なものがやってきて、エロマンガ家への道を歩ませようとするコメディ。あとがきにあるようにドラえもんタイプ。絵柄的になんとなく、まじかるタルるートを思い出した。
 読み切りで始めて連載化したらしい。そのせいなのか、ノリの軽さがいい。
 とにかく主人公が可愛い。華奢でありながら、出てるところは出てる細身ボインの夢の女子。柔らかそう。感触がよさそう。サブにぽっちゃり巨乳がいるのも素晴らしい。ただ、そっちはもっとちゃんとぽっちゃりさせてほしい。太腿とかもっと太く!
 先端部は描かれていない。ToLOVEるダークネスは今までなんだったんだくらい描いてるみたいなので、ジャンプSQ的にはもっとやってOKっぽい気がするけど、作者的に抑えたんだろうか。けど、火照ってる描写などエロい。羞恥心やエロへの抵抗がちゃんとあって、なのに崩れていきそうな様がいい。抑えながらはみ出していく方向性こそソフトエロの真髄でありまったく正しい。続刊に期待。

『も〜れつバンビ』5巻

も〜れつバンビ(5) <完> (ヤングマガジンコミックス)柏木ハルコ『も〜れつバンビ』5巻。完結。
 柏木ハルコがバトルものを描いたのが意外。そんで面白かった。
 闘牛マンガだから描かれてるのは牛の闘いなんだけども、含んでるものは広い。望まずに投げ込まれた状況と、その中での本人(牛だけど)のモチベーション。牛にとっては命、人にとってお金の懸かった勝負の中の、ドライさと情。
 なんならこれも、お仕事マンガとして読めるように思う。
 本来、勝負モノがいろんな要素を含んでいるのは当たり前のことで、単によくできたバトルものってことでいいのか。
 勝負には熱さが必要だが、ヒロインの熱さは例によって空回りするタイプ。実際に闘うバンビは引いた立場に行く。熱すぎず、過剰なドラマがないぶん深味が出てるように思う。
 柏木ハルコのマンガはどれも5巻くらいで終わってて、このくらいのボリュームは調度いいんだけど、これに関してはもうちょっと読みたかった感じ。バタバタしてるし、日和好きなんで日常面とかサービスカットとかもっと見たかったし。
 検索したらこんなところに柏木先生が!

最近読んだの

それでも、日本人は「戦争」を選んだ加藤陽子『それでも、日本人は「戦争」を選んだ』。日清戦争から太平洋戦争まで、どういう経緯で戦争になって、それについて当時の人間がどう思ってたか、高校生向けの講義をまとめたもの。
 表紙のイメージと「高校生向け」でもって反戦平和っぽい印象を受けるけど、内容はそうでもなく淡々と多方面から追ってる。わかりやすくて面白かった。
 んで、文章がかっこいい。キリッとしてる。気持ちいい。
 
ケッチン 1 (ヤングマガジンコミックス)きらたかし『ケッチン』1巻。バイクをからめた青春もの。主人公は若いこともあって『赤灯えれじい』よりもヘタレ。バイクと女の子の力で変わっていく話のようで、現段階ではちょっと不安もあるけど、この人のことだから大丈夫でしょう。
 バイクに興味持ったことないから、こういう青春もなかったんだけど、そんな俺にも響きますな。うっかり「青春」とか言っちゃってるが、青春ってわりと死語。そんでこれはやっぱ青春ものですよ。ひりひりちらちらする。
 状況ごと描く感じがやっぱ凄い。主人公が話を進めるために状況が付随するんじゃなくて、状況の中に主人公がいる。赤灯えれじいは職場の描写がヤケにリアルだったけど、ヘタレの主人公が社会の中に居場所を見付ける話だったから、職場を細かく描かなきゃいけなかったんだろう。「俺様の自己実現」なら、俺様のキャラを描けば状況がついてくるけど、その逆みたいな。今回は地方の高校生だから、地方の情景ごと描いてて、なんか映画っぽくていいですな。
 
あねどきっ 1 (ジャンプコミックス)河下水希『あねどきっ』1巻。突然美少女が同居するパターン。でも主人公が中学生で、女の子が高校生。ちょっと大人。身長も乳もでかい。となると、ルナ先生に近いとこもあって、好むところです。
 普通なら性悪キャラの桜井さんが、お姉さんの影に隠れてかわいそうで、かわいくなっちゃってるのも面白い。

も〜れつバンビ

も~れつバンビ 1 (ヤングマガジンコミックス)柏木ハルコ『も〜れつバンビ』1巻
 闘牛ってまたトレンドもくそもなく突拍子もないネタで何やるんだろうと思ったら。キャラごとにモンスターやらメカやらを持ってて、ライバルのそれと闘わすっていう、少年マンガではよくあるバトルもののフォーマット。それを大人向けにして、馴染みはないけど新鮮な闘牛のウンチク的な要素も絡め、コメディーっぽくしてと、意外にキャッチーなマンガだった。対人関係と、飼い主と牛の関係。いろんな要素が絡んで楽しい。次巻が早く読みたい。

さべちん

さべちん (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)SABE『さべちん』
 追悼作品集。
 チンパンジーのイクとこ、後をひくほどおかしい。『ゆらさん』また読めて嬉しい。とか感想書いても複雑。
 だから書かないつもりだったけど、やっぱり書いといた方がいい気がした。
 単行本リストと大野ヒロフミの文章、担当者のコメントも付いてる。

虹色townと青春少年マガジン

青春少年マガジン1978~1983 (KCデラックス)小林まこと『青春少年マガジン1978〜1983』
 引越で本を整理してて、大和田夏希『虹色town』の9巻が抜けてることに気づいた。北海道を舞台にしたちょっとエッチなラブコメで、80年代前半の空気感が良く出ていて楽しい。
 補充して読み返そうと思いつつ、そう言えば大和田夏希ってどうしてるんだろうと検索してこのマンガを知った。表紙に大きく描かれている3人は同時期にデビューして仲良くなった「3バカトリオ」、小野新二、小林まこと、大和田夏希。小林まこと以外の2人は亡くなっていた。
 テラさんにしろ、マンガ家はいろいろ大変なんだな。
 感想書きにくいし、去年末の発売で紹介するタイミングも悪いけども、なんか作ってる人にとっては自分の作品とか名前とか覚えててもらうのが一番嬉しいんじゃないかと思って。