カスタマイズ嫌いで黄緑好き


 iPhone3GSから4Sに機種変した。普通に買えばいいお値段するものを2年もしないうちに買い替えるのはエコ的にどうかとも思うんだけど、個人負担的にはタダだったので。
 ジョブズはiPodやiPhoneにカバーを着けられるのを嫌った。俺もカバーの類は好きじゃない。数年で買い替えるものに傷が付くのを気にする意味がわからんし、デザインが崩れるから。
 たいがいの製品は誰かの作品だから、手を加えて「自分のもの」にするのはおこがましい。UIもそうで、才能のある誰かが、これがいいと思って作ったものなんだから、取りあえずそのまま使ってみようということになる。荒木飛呂彦『スティール・ボール・ラン』で言う「敬意を払え」。
 金儲けの才能がある人が戦略的に作ったものはその限りでなく、Lionはちゃんと触ったことないけどそれ臭いので厭な気がしてる。
 最初に理想を掲げるんじゃなく、取りあえず出しちゃって、みんなして改善するって方向性もある。でもパソコン関係だと、俺みたいにプログラムできない人間がフリーウェア探してきてカスタマイズして喜ぶのは違う気がする。
 カスタマイズが好きじゃないのは、たぶん子どものころ読んだ『750ライダー』の影響だ。主人公がCB750をノーマルのまま乗っていることを、マスターだか誰だかが肯定的に言うシーンがあったと記憶している。バイクをカスタマイズしないというのは、暴走方面へ行かないって意味だろうけど、当時の俺は「素のまま使うのがかっこいい」と受け止めた。

 話を戻す。ジョブズの言うとおりiPodは裸で使って傷だらけ。別にいい。iPhoneもそのつもりだったが、ストラップも付かず滑りやすいのに、修理費が高いからびびって渋々カバーを買った。好きな黄緑色の。C20M5Y90くらいの。
 実は3GSまでのiPhoneのデザインはあまり好きじゃない。角が丸く、銀縁が付き、黒地にキャンディーみたいなつやつやアイコンが並んでると、なぜだか侘びしい気持ちになる。3GSを買った時点で4が発表されていて、丸っこくないのが羨ましかった。
 納得がいっていない3GSに黄緑のカバーを着けてみると、もの凄く可愛くなった。たぶん客観的・合理的な理由じゃなく、個人的な何かで、丸っこいのも、つやつやアイコンもオールOKで、超可愛いってことになった。
 その後たまたまハイテックCコレトの限定黄緑を買ったら、別にどうってことない物品なのに、使ってると多幸感に包まれた。写真の後ろに転がってるやつ。iPhoneカバーもハイテックCも、黄緑が好きで選びはしたものの、そこまで好きとは自分で知らなかった。それでビクーニャの黄緑(これも写真後ろに転がってる)も買ったが、色がくすんでいてイマイチだった。
 4S用にも黄緑のカバーを買ったんだけど、これは前面にまるで出っ張りがなく、うつぶせに落ちたらアウトで、色的にも青が強すぎて失敗だった。C20M5Y90くらいのいい感じのカバーが出たら買い替えたい。

コメントを残す